クイーンタッグベルト その10(藤原紀華&朝日奈彩VS米蔵涼子&菜々央)
- 2023/12/02
- 23:22
香理奈&蒼野楓の最強タッグがベルトを殿堂入りさせた為、クイーンタッグベルトの女王決定戦が行われる。
対戦カードは藤原紀華&朝日奈彩VS米蔵涼子&菜々央の東西を代表する女優&スレンダー美女タッグの対決となった。
『赤コーナー 171cm 88-60-89 藤原紀華~&171cm 80-58-83 朝日奈彩~』
『青コーナー 168cm 84-58-85 米蔵涼子~&172cm 82-57-83 菜々央~』
紀華&彩は白のビキニ、涼子&菜々央は黒のビキニで既にリングに入っており、リング中央で睨み合っている。
紀華と涼子、彩と菜々央が互いの鼻がくっつきそうな距離まで顔を近づけており、ライバル心を燃やしている。
紀華と涼子が互いのパートナーに戻るように指示を出すと52歳の紀華と48歳の涼子がリングに残った。
『カーン』
ゴングが鳴るといきなり取っ組み合いになる涼子と紀華。
闘争心剥き出しの2頭の女豹のバトルに場内は盛り上がっている。
50歳を超えても尚、フィジカルに自信を持つ紀華が押し倒そうとするが、女優としては格上と自負する涼子は紀華の脚をかけると引き倒していった。
涼子は紀華の上に乗って体重をかけながらスリーパーをかけていく。
先ずは紀華のスタミナを削りにいく涼子。
涼子:年をとったオバさんを狙うのは当然よね。
涼子が嫌味を言うと紀華は下から睨みを利かせながらロープに脚をかけた。
『ロープ』
ロープブレイクがかかるもしつこくスリーパーをかける涼子。
レフリーが反則カウントを数えるとようやく離した。
涼子が先に立ち上がると紀華は怒りの表情を浮かべながら立ち上がった。
紀華は今度は勢いよく走り込んで涼子に向かっていくが、涼子は見透かしていて避けると背後に回り込んで捕まえるとバックドロップで投げていった。
後頭部から叩きつけられた紀華はぐったりとしている。
彩:紀華さん!
大先輩の苦境に彩も慌てている。
涼子は彩を一睨みしてから菜々央とタッチした。
菜々央はリングに入ると紀華の髪の毛を掴んで起き上がらせるとコブラツイストをかけていった。
菜々央に体を絡まされて口をパクパクする紀華。
菜々央:鍛えていてご自慢の体らしいけど、もう50歳を越えたら30代の私と張り合うのはキツいでしょ。
菜々央はそう言って力を込めると敢えて後ろに倒れるとグランドでの卍固めに移行していく。
掴まっている時間が長くなってきてスタミナが切れかかる紀華だが、藻操いて何とかロープに辿り着いて逃れた。
紀華:ハア、ハア、ハア、
呼吸を荒くさせる紀華。
菜々央は紀華を立ち上がらせてバックを取るとジャーマンスープレックスの体勢に入るが、紀華は菜々央の側頭部にエルボーを打ち込んでいった。
ガァン、
紀華のエルボーを食らった菜々央はふらついている。
その隙に紀華は彩とタッチした。
タッチした後、紀華は場外へ崩れ落ちていった。
ようやく試合に入った彩は走っていくと菜々央にドロップキックをヒットさせていった。
彩のドロップキックで吹っ飛ばされてコーナーポストに背中から叩きつけられる菜々央。
彩は更に菜々央にハイキックを浴びせようとするが、菜々央はガードして、防ぐと膝蹴りを彩のボディに打ち返していった。
バシィ、
彩:ううぅ、
踞る彩に菜々央は左脚を振り上げるとかかと落としで彩の頭を撃ち抜いた。
ガン、
鈍い音がすると彩は倒れ込んだ。
菜々央は彩の髪の毛を掴んで起き上がらせるとブレーンバスターの体勢に入った。
大技で一気に試合を決めようとする菜々央だが、彩もここで投げられたら勝負が決まってしまうからと踏ん張っている。
力を込めて投げようとする菜々央だが、彩は堪えると菜々央をコーナーポストまで押し込んでいった。
再びコーナーを背にして身動きが取れなくなる菜々央。
すると彩は菜々央のボディに膝蹴りを打ち込んでいった。
ドス、
菜々央:ううぅ、
今度はボディを抉られた菜々央が苦しそうに声を漏らしている。
彩はチラリと自陣のコーナーを見るが、紀華はようやくコーナーに戻ってきたが、まだ戦えそうにない。
彩は自ら続投する事を決めると菜々央の髪の毛を掴んでリング中央に運んだ。
彩はDDTで菜々央を額からリングに叩きつけていった。
バァン、
うつ伏せに倒れる菜々央。
彩は背中の上に跨がるとキャメルクラッチをかけていった。
彩は菜々央を締め上げると共に紀華が回復する時間も稼ごうとするが、それを見透かした涼子は飛び出ると彩の顔にキックを浴びせていった。
バシィ、
涼子に蹴られた彩は倒れている。
解放された菜々央はコーナーに戻った涼子とタッチした。
再びリングに入った涼子は起き上がりかけている彩を捕まえるとロープに走らせた。
涼子は彩が返ってきたところをラリアットで迎撃すると彩は大の字になって倒れている。
涼子の剛腕が唸りを上げると場内は盛り上がっている。
続けて涼子はギロチンドロップを彩の胸元に振り落としていった。
バターン、
彩:あうぅ、
彩の胸元は赤く腫れている。
涼子は彩の髪の毛を掴んで起き上がらせるとブレーンバスターの体勢に入った。
彩は踏ん張ろうとするが、涼子のパワーに敵わずリフトアップされると背中からリングに叩きつけられた。
バターン、
ぐったりと倒れる彩。
涼子はフォールに入った。
『ワン、ツー、』
カウント2で紀華が涼子の背中にスタンピングを入れてカットした。
涼子:まだ、立てるのね。てっきり寝ていると思ったわ。
涼子はコーナーに戻る紀華に嫌味を言うと反対側の自陣のコーナーによじ登った。
涼子は観客にアピールするとフライングボディプレスを放った。
ボシュ~、
涼子:うげぇぇ~、
しかし、そこには彩の膝が待ち受けていて、涼子のボディに突き刺さっている。
悶絶してよろよろと倒れる涼子。
すると彩は自陣コーナーに戻ると紀華とタッチした。
先発では何も出来なかった紀華だが、気合い十分ですぐに涼子を捕まえると抱え込んでボディに膝蹴りを入れていった。
ドス、ボシュ、
紀華の破壊力のある膝蹴りで涼子はボディを抉られて苦悶の表情を浮かべている。
紀華は自慢のパワーで強引に涼子を組み伏せると逆エビ固めをかけていった。
紀華:さっきは好き勝手言ってくれたわね。あんたも十分にオバさんよ。私が仕留めてやるわ。
紀華は腰を落として体重をかけていくと涼子はロープに必死に手を伸ばすが、届かない。
菜々央がカットに入ろうとするが、反対側のコーナーから彩が睨みを利かせて牽制するので、入れない。
涼子:ああぁぁぁ~~、
場内には涼子の悲鳴が響いている。
涼子がようやくロープに手をかけて逃れた時には汗をびっしょりとかいていてぐったりとしていた。
紀華は涼子の髪の毛を掴んで起き上がらせるとブレーンバスターの体勢に入った。
涼子は踏ん張れずにリフトアップされるとリングに叩きつけられてしまった。
バターン、
フォールに入る紀華。
菜々央は流石にまずいとコーナーを飛び出るが、彩にブロックされてしまった。
『ワン、ツー、スリ、、』
ギリギリのところで涼子が肩を浮かせるとカウントを止めた。
涼子:ハア、ハア、ハア、
紀華:よく返したわね。返さない方が良かったと後悔させてあげるわ。
涼子は息が上がりながらも意地を見せるが、紀華は不敵な笑みを浮かべている。
紀華は涼子をリング中央で座らせると両手を掴んでサーフボードストレッチをかけていった。
涼子:ああぁぁ~~、
紀華が右脚でグイグイと涼子の背中を押し込むと涼子は悲鳴を上げている。
菜々央は彩と場外で小競り合いを演じており、カットに入る事が出来ない。
両手を掴まれてタップが出来ない状態で極められる辛い展開に追い込まれる涼子。この激痛から逃れるには自力で脱け出すか口で屈辱のギブアップをコールするしかない。
それでも涼子は紀華を相手にギブアップを口には出来ないと耐えていたが、、
(バキバキバキバキッ)
涼子:ああああぁぁぁぁ~~、
涼子の体から涼子と紀華にしか聞こえない音が鳴ると涼子はあまりの激痛に涙を流しながら絶叫している。
紀華:オバさんが泣いたって誰も喜ばないわよ。早く諦めなさいよ。
紀華の問いかけにも涼子は首を横に振るが、顔は苦痛に歪んでいる。
観客は勝ち気な涼子が壊されていくシーンに驚きと興奮が入り交じっている。
レフリーが涼子の状態を確認しにいくと意識はあるものの体からは何かが壊れるような音がレフリーにも聞こえており、危険と判断して試合を止めた。
『カーンカーンカーン』
ゴングが鳴ると激痛から解放された涼子はバタリと倒れ込んだ。
『勝者:藤原紀華&朝日奈彩、よって第5代クイーンタッグベルト女王は藤原紀華&朝日奈彩。』
涼子を破った紀華はリング下から駆けつけた彩と熱い抱擁を交わした。
紀華と彩は主催者からベルトを受け取るとポージングを決めて観客にアピールしている。
観客から歓声を浴びて華々しい姿を披露する勝者のタッグとは対照的に敗れた涼子は倒れたまま動けず、涙を堪えるので精一杯で、菜々央は2人を睨みつけている。
第5代クイーンタッグベルト決定戦は勝者と敗者のコントラストが残酷なまでにくっきりと別れる結果となった。