都合により予告と第2試合と第3試合を入れ替えます。
ジゼルブンチャンとの総合格闘技ベルトを賭けたタイトルマッチに挑む藤原紀華の総合格闘技ルールでの練習試合が組まれた。
対戦相手は人気アイドルグループに所属し、モデルとしても活動する白岩麻衣だ。
表の世界では多忙な麻衣だが、地下リングはデビュー戦。百戦錬磨の紀華からするとジゼルとのタイトルマッチのためのウォーミングアップとなるが、麻衣がどこまで食い下がれるか?
『赤コーナー 171cm 88-60-89 藤原紀華~』
紀華はトレーナーの小佐内あやに連れられてストロングスタイル・黒のビキニで登場してきた。オープンフィンガーグローブを着けた姿は本物の格闘家の様だ。
『青コーナー 162cm 81-59-84 白岩麻衣~』
麻衣は白のビキニで出てきた。女帝・紀華との対戦に緊張を隠せないが、オープンフィンガーグローブを嵌めると意を決した表情をしている。
『カーン』
ゴングが鳴ると先ずは互いに相手の出方を伺おうと静かな立ち上がりになっている。
ジャブを打ちながら攻撃の機会を探る両者。
紀華のジャブにも麻衣は上手く対応すると観客も期待を抱いている。
麻衣は相手が紀華だからと萎縮してはいけないとタイミングを測ってタックルを仕掛けた。
しかし、百戦錬磨の紀華は懐深く麻衣を捕まえると上から押し潰していった。
一転してピンチになる麻衣。
紀華は上から覆い被さると麻衣のわき腹にパンチを打ち込んでいく。
バシィ、ボシュ、
麻衣:あぅ、んん~、
紀華の強烈なボディへの攻撃に麻衣は呻き声をあげている。
紀華は体重をかけてコントロールすると麻衣を逃がさずにダメージを与えていく。
ボシュ、ドス、
早くも体に汗を滲ませる麻衣だが、下から紀華の両脚を捕まえると突き上げてひっくり返していった。
紀華は少し油断したのか麻衣に体を入れ替えさせられてしまった。
紀華からサイドポジションを奪う麻衣。
観客は麻衣の格闘センスに盛り上がっている。
麻衣はやり返そうと紀華のボディに膝蹴りを打ち込んでいく。
ボシュ、
体を鍛えている紀華だが、筋肉の無いところを蹴られて苦悶の表情を浮かべている。
麻衣は紀華の動きが止まったところで、更にポジションを上げてマウントポジションを奪っていった。
紀華の顔面にハンマーパンチを振り落とす麻衣。
バキッ、バシッ、
顔を殴られて表情を歪める紀華だが、両脚を麻衣のボディに巻きつけると体の上から退けて逃れた。
素早く立ち上がる両者。
紀華は年齢からか息が上がっている。
見応えある攻防に盛り上がる場内。
紀華としてウォームアップゲームと位置づけていたが、麻衣の攻撃を受けて少し焦りの表情を浮かべている。
小佐内あや:紀華、こんなところで苦戦しちゃダメよ!
セコンドのあやからも激が飛ぶと紀華は気合を入れ直している。
一方の麻衣も紀華相手に通用していると手応えを感じている。
紀華は麻衣に組み付いていくと麻衣も反応して取っ組み合いになっていく。
食らい付く麻衣だが、紀華は長い脚を活かして大外刈りで麻衣を倒していった。
紀華は麻衣を組伏せると上から覆い被さる様にしてスリーパーをかけていく。
スタミナを削られる麻衣。
抜け出そうとする麻衣だが、紀華が上手く体重をかけてコントロールすると麻衣は締め上げられて表情を歪めている。
ロープブレイクが無く、苦しい状況に追い込まれる麻衣。
紀華はこのまま勝負を決めてしまおうとするが、力を込めた際に汗で滑ってしまった。
麻衣が脱け出すと紀華は掴まえようとするが、逃げられると逆に素早く立ち上がった麻衣にキックを喰らってしまった。
バシッ、
紀華:あぅ、
肩を蹴られて呻き声をあげる紀華。
麻衣は動きが止まった紀華を押し倒すとマウントポジションを奪っていった。
紀華はガードを固めるが、麻衣がハンマーパンチを振り落とすと苦悶の表情を浮かべている
バキィ、
紀華:んん~~、
麻衣のパンチがクリーンヒットすると紀華は鼻血を吹き出して悲鳴をあげている。
劣勢の紀華。観客もまさかに番狂わせがあるかもしれないと立ち上がっている。
しかし、紀華は下から麻衣のボディに長い脚を巻きつけると腕をとって三角絞めをかけていった。
右腕をとられて表情を歪める麻衣。
紀華は抵抗する麻衣を振り切ると腕ひしぎに移行して麻衣の右腕をガッチリと極めていく。
麻衣は右腕に激痛が走ると泣きそうな表情をしている。
紀華はグイグイ麻衣の右腕を伸ばして締め上げていくと、遂に麻衣が耐えきれなくなってタップした。
『カーンカーンカーン』
『勝者:藤原紀華』
勝利した紀華はゆっくりと立ち上がると安堵した表情をしているが、デビュー戦の麻衣を相手に苦戦を強いられてはこれでジゼルとのタイトルマッチに不安が残る結果となった。
一方の麻衣は敗れて悔しそうな表情をしているものの、紀華に善戦した事で今後に期待を持てる内容となった。