2本目が終わり、シャーロットが控室で治療を受けている間に香理奈は会場に残り、最終の3本目が始まる迄の間、香理奈の熱烈なファンにファンサービスをしている。
先程シャーロットに打ち勝った右脚を振り上げてハイキックのポージングを決めたり、アルティメット香理奈となったボディを触らさせたりしてファンとの濃密な時間を楽しんでいる。
観客A:香理奈さんのボディに触れられるなんて感激だー
観客B:アルティメット香理奈、最高ー
至福の時間を過ごす観客。高額なチケットも価値があったと喜んでいる。
香理奈:私も嬉しいわ、皆さんに喜んで貰えて。シャーロットもパワーアップするだろうけど、頑張るからもう1試合、アルティメット香理奈を楽しんでね。
香理奈がそう言うと観客は一層盛り上がっている。
シャーロット:アアアアァァァァ~~~~、
シャーロットの控室からは何度も野太い絶叫が聞こえて来ると、控室の扉が開いて逞しさを増した"アルティメットシャーロット"が出てきた。
シャーロット:ハア、ハア、ハア、ブルードリンクと痛み止めの治療はキツかったわよ。でも、これで私はパワーアップした体を手に入れたわ。この試合が終われば、体なんてどうなってもいいわ。
香理奈:物凄いパワーアップをしたみたいね。でも、私には応援してくれるファンがいるわ。絶対に勝つわよ。
ブルー:フフフ、面白くなってきたわね、まさに最強の試合が見れそうだわ。パワフルなシャーロットの方が爆発力はあるけど、美しい香理奈の方がブルードリンクの相性がいいわ。何よりシャーロットは痛み止めが切れたら、、、
ブルーは嬉そうに予測している。
会場の中央で向かい合うシャーロットと香理奈。
『赤コーナー 181cm シャーロットブレアー~』
『青コーナー 176cm 香理奈~』
今までと同じくシャーロットと香理奈はブルーのネイルをしてブルーのパンツを履いている。
最終決戦を前に観客の盛り上がりが最高潮に達するとブルーはゴングを鳴らした。
『カーン』
ゴングが鳴るとファイティングポーズをとった香理奈とシャーロットはすぐに接近した。
バシィ、バキッ、
攻撃力がマックスの両者はマインドも攻撃的になっているようで早速パンチを打ち合っている。
シャーロットは自身のパワーアップした肉体に興奮しているようで次々にパンチやキックを繰り出している。
一方の香理奈は冷静さを装いつつもブルードリンクを飲んで、好戦的な感情を抑える事は出来ず、真正面から打ち合っている。
バキッ、バキィ、バキィ、バキッ、
威力の高い攻撃を繰り出すシャーロットと香理奈。
観客も目の前で繰り広げられる男子のプロ格闘家以上の試合に目を丸くして驚愕している。
シャーロットが前の試合で負傷した影響を微塵も感じさせず、右脚を振り上げて香理奈の左肩をハイキックで捉えると香理奈も得意のハイキックでシャーロットの頭を狙っていく。
香理奈のハイキックをガードして防いだシャーロットはパンチを香理奈の顔面に打っていくが、これは香理奈がガードして防ぐとカウンターの膝蹴りをシャーロットのボディに打ち込んでいった。
しかし、シャーロットは腹筋を入れて耐えている。
香理奈は筋肉のあるところは狙っても筋肉で防がれてしまうからと顔を狙いを定めたようで、シャーロットの顔面にパンチを打っていった。
バキィ、
クリーンヒットするとシャーロットは顔を歪めこそしたものの不敵な笑みすら浮かべると香理奈の顔を殴り返していった。
バキィ、
互いに顔面を殴り合ってヒートアップする香理奈とシャーロット。
シャーロット:私も同じ事に気付いたわ。香理奈のボディを攻撃したところで筋肉で防がれてしまうから頭を狙うしかないわ。私の痛み止めの時間ももうあまり無いし、一気に勝負を決めるわよ。
闘争心に火が着いた二頭の女豹は既にボディを傷だらけにしながらも真正面からの殴り合いに臨んだ。
バキッ、バキィ、バキィ、バキッ、
相手を打ち倒そうとする香理奈とシャーロットはガードよりもパンチを打つ事を優先すると壮絶な殴り合いとなっていく。
バキィ、バキッ、バキィ、バキッ、
互角の殴り合いが演じられていたが、徐々に優劣がついてきた。
元々の腕力に勝り、拳のサイズが一回り大きいシャーロットのパンチの方が威力が大きく、香理奈は堪えられなくなってきた。
バキィィィ、
鈍い音が響くと香理奈は鼻血を吹き出している。
それでも香理奈は殴り返そうとするが、シャーロットはふらついた香理奈にもう一発パンチを打っていった。
バキィィィ、
香理奈:ああああぁぁぁ~~~~、
香理奈は一瞬、「しまった」という表情を浮かべるが、間に合わず、シャーロットに顔を殴られると激痛のあまり、悲鳴を上げて大の字に倒れ込んだ。
豪快に拳を突き上げてガッツポーズを決めるシャーロット。
大の字に倒れた香理奈は意識こそあるものの中々立ち上がる事が出来ない。
するとブルーが香理奈のもとへ訪れた。
ブルー:香理奈、どうする?もう1本ブルードリンクを飲むかしら?
香理奈:勿論よ、体が潰れてもこの試合は勝つわ。私のファンに最強の香理奈を披露するわ。
シャーロット:バカな。1日にブルードリンク2本も飲めば、体がぶっ壊れるわよ。
香理奈はブルードリンクを鷲掴みにするとグビグビと豪快にラッパ飲みしている。
香理奈:あぁ、あぁぁん、んんん~~~、
香理奈は全身に火照りを感じて喘ぎ声を上げて悶えているが、穴から女棒が飛び出そうになるとファンの前でそんな姿を晒すわけにはいかないと気合で引き締めている。
香理奈:ハアアアァァァァ!!
香理奈は全身に力を込めるとエネルギーを掌握したようで、汗をびっしょりとかきながらも力強く立ち上がってファイティングポーズをとった。
シャーロット:フーン、まだやるのね。面白いわ。
香理奈:体中にエネルギーが漲ってるわ。
シャーロット:ブルードリンクを2本飲んだのは初めてなの?
香理奈:若い頃は3本飲んだ事があるわ。アメリカの話だけどね。
シャーロット:物凄いわね、私は1本で限界よ。そんな相手と戦えるなんて光栄だわ。
2人の中でゴングが鳴ると試合が再開された。
『カーン』
ファイティングポーズをとる両者。
シャーロット:いくらパワーアップしても女王様のシャーロット様の前では無駄よ。今度は完璧にKОしてやるわ。
香理奈:殴り合いで敵わないのは分かったわ。ここからはこっちで勝負するわよ。
香理奈はそう言って筋肉美脚に力を込めてブルンと震わせた。
シャーロット:フン、いいわよ。私もキックの方が自信があるわ。
香理奈:最強の肉体で、シャーロットみたいな強い女と思い切り戦えるなんて最高の気分だわ。
言葉を交わすとすぐにキックを打ち合い始めた。
香理奈もシャーロットも左右のキックで相手のボディや頭を打ち込んでいく。
バキィ、バキィ、バキィ、バキィ、
腕力よりも筋肉量の多い脚力でキックを打ち合うと殴り合いの時よりも激しい打撃戦となっている。
両脚を最大出力で振り上げる為、消耗度も上がっている。
長髪を振り乱しながらびっしょりとかいた汗を飛ばしながら一心不乱に戦うシャーロットと香理奈。
バキィィ、バキッ、バキィィ、バキッ、バキィィ、バキィィ、
ヒートアップしてきて会場内には凄まじい打撃音が鳴り響いている。
ブルードリンクで強化された両者の逞しい肉体もキックの威力でそろそろ悲鳴を上げつつある。
バキィィィ、
シャーロット:オウゥゥゥ~~~、
香理奈のハイキックがシャーロットの左肩に直撃するとシャーロットは左肩を抑えて苦悶の表情を浮かべている。
香理奈は筋肉美脚を伸縮させると打点の高い喧嘩キックをシャーロットの胸元に浴びせていった。
バシィィィィ、
トップレスのシャーロットのボディにクリーンヒットするとシャーロットは仰向けに倒れた。
香理奈の豪快な喧嘩キックがシャーロットの豊満なバストを貫くとシャーロットは鳩尾を抑えて悶絶している。
シャーロット:ンアアァァァ~~~、
バストの辺りに加えて痛み止めが切れてきたのか右脚も抑え始めてきた。
再び激痛がシャーロットを襲っている。
シャーロット:アアアアァァァァ~~~
右脚を抑えて絶叫するシャーロット。
ブルー:フフフ、ドクターから報告が入ってるわ。折れては無いけど、香理奈のパワーに負けてダメージが太ももの筋肉にきてるみたいね。
ブルーは席から降りると様子を見に来た。
ブルー:シャーロット、どうする?もう興行としては十分過ぎるから終わっても良いわよ。
シャーロット:こんな形では終わらせないわ。このくらいの痛みなら乗り越えられるわ。ハアアアアアァァァァーーーー!!
シャーロットは気合いを入れると立ち上がった。
ブルー:凄いわね。精神力が肉体を超越してるわ。でも、、、
シャーロットの気迫に遂に香理奈サイドの観客も歓声を上げている。
香理奈とシャーロットは中央で睨み合うとファイティングポーズをとった。
『カーン』
試合が再開されると熱狂する観客。
シャーロットは果敢に香理奈に襲いかかるが、香理奈はシャーロットが痛めている右脚の太ももにキックを集めていく。
シャーロットは既に限界を越えているが、回復カプセルを使用したとはいえ女優の香理奈も体力的に苦しくなっている。
バキィ、
シャーロットのハイキックが香理奈の側頭部を捉えると香理奈はふらついているが、すぐにミドルキックを打ち返して応戦している。
顔や顔を痣だらけにしながら戦うシャーロットと香理奈。
香理奈:ホームで戦う私が負ける訳にはいかないわ。絶対に勝つわよ。
香理奈はそう言うとミドルキックで負傷しているシャーロットの右脚の太ももを狙っていった。
バシィ、
シャーロット:アアアァァ、
香理奈のキックがシャーロットの太ももを捉えるとシャーロットはバランスを崩してふらついている。
香理奈は筋肉美脚に力を込めるとハイキックでシャーロットの頭を撃ち抜いた。
バキィィィィィィィ、
ガードする事もままならないシャーロットは香理奈のフルパワーのハイキックを喰らって倒れ込んだ。
『カーンカーンカーン』
最強のシャーロットブレアー撃ち破っての衝撃的なKO劇にゴングが鳴ると会場からは歓声が沸き起こった。
『勝者:香理奈、シャーロットブレアーに勝利した事により第13代Kー1ベルトを殿堂入りとします。』
勝者のコールと正式にKー1ベルトの殿堂入りが発表されると香理奈を中心に観客が歓喜の輪を作っている。
艶やかな汗が光ると香理奈は祝福に訪れたブルーから手渡された殿堂入りのベルトを受け取った。
ブルー:本当に素晴らしいファイトだったわ、香理奈。あなたはシャーロットに勝って日本のKー1ベルトを最高に高めたのよ、おめでとう。
香理奈:私の最高のファンの前で、最強のシャーロットに勝てて、ブルーからベルトを受け取れるなんて最高の気分だわ。
思わず涙ぐむ香理奈。
すると敗れたシャーロットまで立ち上がると祝福しにやって来た。
シャーロット:私の負けよ。香理奈、あなたがナンバーワンよ。
香理奈:ホームじゃなかったら勝てなかったわ。でも、そう言って貰えて嬉しいわ。
激闘を演じた2人が讃え合って抱き合うと観客からは暖かい拍手が送られている。
両脇にブルーとシャーロットが並ぶと香理奈はKー1ベルトを高々と掲げた。
香理奈のファンから祝福されると感動のフィナーレとなった。
香理奈のKー1ベルト殿堂入りの表彰終了後にはファンサービスが行われ、もちろん香理奈が1番人気だが、右脚を負傷しながらも戦い抜いたシャーロットと飛び入りでブルーのビキニ姿を披露したブルーにも沢山の人が集まっている。
大金を叩いたファンも香理奈とシャーロットの日米の最高の選手の試合を3試合を見れてファンサービスまで堪能し、ブルー主催のアメリカンナイトをお腹一杯になるまで楽しみ、興行は大成功にて幕を閉じた。