女優因縁マッチ その9 『野球女』
- 2014/11/23
- 13:08
女優達がセクシーなビキニ姿で繰り広げられるランジェリーベースボールは日米共に大人気で毎日スタジアムには大勢の観客が詰めかける。
特に香理奈は日米を股にかけて活躍しており、ニューヨークブルースターズと神戸ブルードラゴンズでプレイしている。
アメリカのリーグ戦は春、夏、秋の年3シーズン制なのに対して、日本の日程はゆっくりとシーズン消化していくのも特徴的だ。
香理奈は前回の女優因縁マッチその6 ランジェリーベースボールから4年が経ちアメリカでは更に12シーズンのキャリアを積み、前の3シーズンと通算で優勝15回、MVP12回、ホームラン王13回打点王10回首位打者5回セーブ王2回と順風満帆のキャリアを築いている。
それに対して日本では厳しさ増す競争に敗れて3年前は3位と後退。3年前優勝の横浜イエロージュエリーズはグラマーな体型の重量打線でランジェリーベースボール界を席巻して見せた。
しかし、一昨年は巻き返すを期す神戸ブルードラゴンズは藤原紀華の主導でイエロージュエリーズの4番打者・左藤江梨子を引き抜いた。納見佳代が抜け紀華自身の衰えでパワーダウンしていた打線に活気をもたらした。
1,1B 能勢あんな #8
2,SS 能勢えれな #6
3,CF 田中麗菜 #9
4,RF 香理奈 #1
5,LF 左藤江梨子 #4
7,P 藤原紀華 #3
2番手投手も務める江梨子の加入は絶大で強さを取り戻したブルードラゴンズは再びV奪還に成功して見せ、連覇を達成する。
しかし、これに納得してないのがイエロージュエリーズ。江梨子が抜けた穴を埋めようと吹石和恵を補強し、これが大当たりで迎えたランジェリーベースボール第10シーズンで再び勢いを取り戻す。
1,CF 恵 #8
3,1B 根元はるみ #5
4,C 大池栄子 #10
5,P 吹石和恵 #1
江梨子が起爆剤となった女王・ブルードラゴンズと和恵が大車輪の活躍で再びパワーを取り戻したイエロージュエリーズは圧倒的な強さで勝ち上がり、遂に全く同じ成績でシーズンを終えてしまう。
ランジェリーベースボールの主催者は両チーム優勝で手を打とうとするが、因縁深き両チームはそれを許さず、優勝決定戦をプロレスで行う事を要求する。
主催者は勿論喜んで了承し、こうしてランジェリーベースボールの優勝の行方は体をぶつけ合うプロレスで決する事となった。
試合形式は2VS2のタッグマッチのプロレスルールで、ランジェリーベースボールにちなんで1人1本バットの使用が認められる。
無論このバットの素材は弱く、簡単に折れてしまうため使いどころが重要だ。
両チームともレギュレーションを確認した上で選手起用を考えている。
ブルードラゴンズは4番打者の香理奈とエースで主将の藤原紀華の豪華タッグで試合に臨む。
一方のイエロージュエリーズは大池栄子と根元はるみの重量グラビアタッグで挑む。
《試合当日》
ランジェリーベースボール第10シーズンの行方を決する大一番とあって会場は超満員に膨れ上がっている。
両チームのファンは青色と黄色真っ二つに別れて陣取って声援を送っている。
『赤コーナー 166㎝91-59-87 大池栄子~&166㎝103‐ 60-88根元はるみ~』
栄子とはるみはチームカラーの黄色のスポーツビキニで豊満なバストを揺らして入場してきた。
『青コーナー 165㎝80-58-88 香理奈~&171㎝88-60-89 藤原紀華~』
ブルードラゴンズは香理奈と紀華の黄金タッグで勝負に出る。チームカラーの青色のスポーツビキニで堂々と登場してきた。
睨み合う両者。
指定されたバット以外に凶器を持っていないかレフリーは入念にチェックしている。
レフリーによるチェックが終わると両者はそれぞれコーナーに戻って先発をセコンドに入っているチームメイトと話し合っている。
両者、ブルードラゴンズは紀華、イエロージュエリーズは栄子の主将対決で始まるようだ。
『プレイボール』
試合が始まっても暫く動かずに睨み合う両者。
ようやく紀華が近づいて力比べを誘うと栄子も乗って力比べとなった。
豊満なボディーの栄子と脅威の紀華ボディーを誇る紀華がぶつかり合う。
大迫力の押し合いになるとリング中央で均衡して動かない。
動きの少ない試合だが、大型レスラー同士の力比べに場内は盛り上がっている。
大歓声に後押しされたのは栄子の方で、歯を食い縛って前に出ると紀華の背中をロープに押し込んだ。
ロープブレイクが宣告されるが、栄子は紀華のバストに張り手を打ち込んだ。
バシィ、
強烈な張り手を受けて栄子を睨み付けて怒る紀華。
紀華は走って栄子にタックルを仕掛けていくと栄子も受け止めて潰しにかかるが、紀華が押しきって栄子の背中をコーナーに叩きつけた。
栄子:うっ、
息む栄子。
紀華は離れ際に栄子の豊満なバストに張り手を叩き込んでいった。
バシィ、
これには栄子も怒って紀華の方へ向かっていく。
栄子:何すんのよ!
紀華:あんたこそ何よ!
両者共にヒートアップすると相手の顔を交互に打ち合う張り手合戦となった。
バシィ、バシィ、バシィ、バシィ、
豪快に相手の顔に張り手をぶちかまし合う両者。
紀華と栄子はすぐに頬を紅潮させている。
紀華:んあ、
栄子:うっ、
紀華も栄子も苦しそうだが、相手に弱味は見せまいと堪えている。
バシィィィ、
紀華の強烈な一撃が決まるとふらつく栄子。
栄子はふらつきながら倒れそうになるが、何とか踏ん張ると偶々自陣に近くいたので、セコンドに早くもバットを要求した。
熱くなった栄子はバットを握り締めると紀華に襲いかかる。
バキィィィ、
栄子がフルスイングすると見事に紀華の頭部にクリーンヒットした。バットは真っ二つに折れるも昏倒する紀華。
香理奈:紀華さん!
紀華が弱々しく倒れる姿に香理奈も驚きを隠せない。
栄子はブルードラゴンズ陣営を挑発するようにアピールすると仰向けにして踏みつけてフォールした。
『ワン、ツー、』
カウント2で返す紀華。
栄子はそれでも余裕たっぷりで、スリーパーをかけていく。
続けざまに頭部にダメージを受けて苦しい紀華はなんとかロープに辿り着いて逃れた。
栄子は紀華の髪の毛を掴んで起き上がらせるとリング中央に持ってきてバックドロップの体勢に入ったが、紀華は肘を栄子の頭に入れて逃れるとよろめきながら自陣に帰って香理奈とタッチを交わした。
交代した紀華はバタリと倒れ込むが、試合の権利を得た香理奈は勢いよく飛び出して栄子に挨拶代わりのドロップキックを打っていった。
倒れる栄子。香理奈は栄子が起き上がるのを待って狙いを定めると栄子の顔面にトラースキックを打っていった。
バシィ、
強烈なキックに思わず顔を抑える栄子。
香理奈は栄子を捕まえてブレーンバスターの体勢に入るが、体重差から栄子が踏ん張るとなかなか持ち上げれない。
バターン、
逆に息を吹き返した栄子がブレーンバスターで香理奈を投げていった。
パワーを見せ付ける栄子。
栄子は香理奈を起き上がらせるとパワーボムの体勢に入るが、香理奈が踏ん張ると今度は香理奈が栄子を返していった。
背中から倒れた栄子に香理奈は助走をつけるとスライディングキックで栄子の顔面を蹴っていった。
バキィ、
クリーンヒットして栄子は額をパックリと割ってしまった。流血した栄子は顔を蹴られて激怒している。
栄子:顔を蹴るんじゃないわよ!
栄子は怒りをぶちまける様に香理奈に組み付いていった。
体重差から香理奈を倒していく栄子。
香理奈は下から栄子の腕を取ろうとしていくが、栄子は上手く覆い被さってマウントポジションを奪って香理奈を制圧していく。
流血しながら鬼の形相になる栄子は上から香理奈の頬を張っていく。
バシィ、バシィ、
香理奈は必死に逃れようとするが、栄子がコントロールしていて逃げれない。栄子の強力な張り手に頬を紅潮させて時折血飛沫を上げる香理奈。
香理奈が栄子から逃れた時にはもうふらふらになっている。
栄子は香理奈を自陣のコーナーに仰向けにして持ってくるとロープを掴みながら香理奈のボディーに飛び乗った。
香理奈:う゛っ、
顔を歪める香理奈だが、なかなか出番が回ってこないはるみがしびれを切らして出てくると、栄子の上にのし掛かった。
香理奈:う゛う゛ぅ~~、
合計100kgは優に超えるであろう栄子とはるみに乗られて悶絶する香理奈。
しかし、試合の権利がない栄子のスタンプは反則とレフリーは反則カウントを取るとはるみと栄子は香理奈から離れた。
ようやく出番が回ってきたはるみは香理奈をリング中央に持ってくるとDDTで頭から叩きつけた。
もう充分に弱っているからとフォールに入るはるみ。
『ワン、ツー、』
香理奈が危険な状態だからとカットに入る紀華。カウント2で免れる香理奈だが、紀華は栄子に場外に出されてしまった。
はるみは今がチャンスとエビ固めをかけていった。
はるみの体重がのし掛かり苦しい香理奈。
紀華が場外に出されているため救援が望めない香理奈は自力で逃れるしかないが、重量級のはるみに乗られて動けない。
はるみ:ギブアップしなさいよ、苦しいんでしょ。
レフリー:香理奈、ギブアップ?
香理奈:ノー、ノー、
耐える香理奈はなんとかロープに辿り着いたが、肩で息をしておりかなり苦しそうだ。
場外でやりあっていた紀華と栄子も一旦技が解けたので、コーナーに戻った。
先に起き上がったはるみは香理奈の髪の毛を掴んで起き上がらせるとロープに振って返ってきたところをショルダーアタックで倒そうとするが、逆に香理奈がドロップキックではるみを倒していった。
香理奈は転がりながらコーナーに戻って紀華とタッチした。
リングに入った紀華は流れを変えようと落ち着いてはるみの様子を見ている。
はるみは紀華にタックルにいくが、紀華は上から押し潰すとグランドに持っていってはるみの腕をとっていく。
はるみもこれはまずいと逃れようとするが、紀華がガッチリと腕を極めたのが先だった。
はるみ:あっ、、いたい、
痛がるはるみにうっすらと笑みを浮かべる紀華。
はるみはロープに逃れるも紀華は既に立ち上がって次の攻撃を仕掛けようとしている。
はるみが立ち上がった時には紀華は助走をつけるとドロップキックを打っていった。
バタン、
再び倒されるはるみ。
紀華ははるみの髪の毛を掴んで起き上がらせるとブレーンバスターの体勢に入った。重量級のはるみだが、紀華はリフトアップすると背中から叩きつけた。
バターン、
フォールに入る紀華。
『ワン、ツー、』
カウント2で返すはるみだが、息が上がってきて苦しそうだ。
紀華ははるみをうつ伏せにするとキャメルクラッチをかけていった。呼吸がしずらくなって更に苦しくなるはるみ。
栄子は助けに入ろうとするが、香理奈が割って入ると栄子を場外に落としていった。
リングの中では徐々に動きが少なくなってきているはるみ。
紀華:ギブアップしなさいよ?
はるみ:いやよ!
紀華はギブアップがとれないからと一旦技を解いてマン〇リ返しの体勢に入った。
紀華:バット!
紀華がバットを要求すると何をされるか解ったはるみは必死に逃れようと抵抗するが、あっさりとパンツを脱がされるとバットを穴に突き刺されてしまった。
はるみ:ギャァァァァァァァァ~~~~~、
場内にはるみの悲鳴が響き渡る。
バストと同様にビックサイズのはるみの穴に嵌まったバット。
悶絶するはるみだが、紀華は情け容赦なくバットを押し込んでいく。
はるみ:あああああぁぁぁ~、子供が産めなくなっちゃうー
泣き叫ぶはるみ。
紀華の残酷な責めにブルードラゴンズのファンからは大歓声が、イエロージュエリーズのファンからは大ブーイングが浴びせられる。
紀華ははるみの穴にバットが刺さっていてフォールが出来ないからと敢えてはるみを相手のコーナーに向かわせて交代を促した。
はるみからタッチされた栄子は憤怒の表情でリングに出てきた。
栄子:コラァー、紀華!あんただけは絶対に許さないんだからね。
尚もバットを穴から抜くのに苦労しているはるみの仇を討とうと栄子は気合いを入れている。
栄子は助走をつけて体当たりを紀華にぶちかまして倒していった。
栄子:いくぞ、オラー!
絶叫する紀華に熱い声援を送るイエロージュエリーズのファン。
栄子はコーナーによじ登ると拳を上げてアピールするとボディープレスを放った。
ボシュ、
しかし、ここは紀華の膝が待っていた。
紀華の膝がボディーに突き刺さって悶絶する栄子。
紀華は栄子が起き上がりそうになるのを見計らってロープに走って反動をつけて栄子に攻撃しようとするが、ロープに走って反動をつける所で、ようやく穴からバットを抜いたはるみがその紀華のバットで紀華の背中を叩いていった。
バキィィ、
紀華:んあぁっ、
鈍い音がすると膝から崩れ落ちる紀華。いきなりの打撃に紀華も不意を突かれてダメージが大きいようだ。バットは折れたものの紀華に大ダメージを与える事に成功したはるみ。
起き上がった栄子は紀華をリフトアップすると自陣のコーナーに逆さ吊りにしていった。
はるみは今度は自分のバットを突き上げてアピールすると無防備になった紀華の穴に突き刺した。
ズブッ、
紀華:うっ、
息む紀華だが、顔を歪めながらも耐えている。
栄子:強情な女ね。
紀華:ふん、私がこの程度で女々しく泣き叫ぶと思った。
プライドを見せる紀華。反対側のコーナーでは香理奈が反則をアピールしているが、レフリーに遮られている。
はるみ:それならこれはどうかしら?
はるみはコーナーによじ登ると紀華の穴を突き刺したバットの上にのし掛かっていく。
紀華:ギャァァァァァァァァァァァァ~~~~~~
今度は女々しく絶叫する紀華。
はるみ:さっきの仕返しよ、ざまあ見なさい。
栄子:江梨子を盗られたんだからこの位は当然よ。
紀華を激しく責め立てる栄子とはるみ。紀華は懸命に歯を食い縛っているが、大粒の汗を滴らせて失神しかかっている。
ここでレフリーがようやく2人かかりの攻撃は反則だとカウントをとると紀華は解放された。
マットに弱々しく崩れ落ちる紀華。
栄子はさっきされたのと同じように紀華を相手陣に返した。
香理奈はタッチを交わすと勢いよくリングに入ってきた。
栄子は指で香理奈を挑発するかの様に手招きすると香理奈が栄子に組み付いていった。
体格的には優位な栄子だが、香理奈の勢いに押されてロープ際に押し込まれてしまう。
レフリーが香理奈に離れる様に指示をだすが、香理奈は離れ際に栄子のバストに水平チョップを打っていった。
バシィィ、
強烈な水平チョップに栄子の目の色が変わる。
既に臨戦体勢の香理奈と険悪な雰囲気になっている。リング中央で睨み合う両者。
栄子が先に香理奈の頬を張っていく。
バシィ、
すると香理奈も応戦していく。
バシィ、
張り手合戦の開始を告げる火蓋が切って落とされた。香理奈と栄子は交互に互いの頬を張っていく。
バシィ、バシィ、バシィ、バシィ、バシィ、バシィ、
時に血飛沫を上げる両者だが、構わずに張り手を打ち込んでいく。
バシィ、バシィ、バシィ、バシィ、
香理奈:んんっ~、
栄子の重い張り手がやや勝っている様で、思わず香理奈が悲鳴を上げている。
バキィィ、
劣勢になった香理奈は逆転の1発とばかりに速いハイキックを栄子の側頭部にクリーンヒットさせた。
不意に強打を受けた栄子はふらついている。
香理奈は狙いを定めるともう一発ハイキックを打っていった。
バキィィ、、、バタン、
力無く倒れる栄子。
香理奈はフォールに入る。
『ワン、ツー、』
カウント2ではるみがカットに入ると紀華も出てきてはるみを場外に落としていった。
紀華がはるみを追って場外に降りるとはるみと紀華は場外戦になっていく。
リング内では香理奈が栄子を起き上がらせるとブレーンバスターの体勢に入った。
先程は投げれなかった香理奈だが、今度は綺麗にリフトアップすると背中から栄子を叩きつけた。
バターーン、
威力十分のブレーンバスターに仰向けに倒れる栄子。
香理奈はコーナーによじ登ると観客にアピールしている。
バターン、
ボディープレスでそのままフォールに入る香理奈。はるみは紀華に抑えられてカットに入れない。
『ワン、ツー、スリ』
ギリギリの所で肩を上げる栄子。
決まったかと思われたが、栄子も意地を見せる。
しかし、劣勢の栄子には更に厳しい事にはるみを場外の鉄柵にぶつけて紀華がリングに入ってきた。
香理奈は栄子を起き上がらせるとコーナーに据え付けてドロップキックを打っていった。
バシィ、
続けて紀華も栄子にドロップキックを打つと栄子は崩れ落ちた。
香理奈は栄子をリング中央に引き戻すとフロントレックロックをかけていく。
はるみがカットに入ろうとするが、紀華にブロックされて入れない。
リング中央で藻掻く栄子は立て続けに頭部へダメージを受けて苦しい状況に追い込まれていく。
栄子は体を左右に振って懸命に逃れようとすると香理奈の腕と首の間に隙間が出来て逃れる事に成功した。
栄子は目が虚ろになりながらも懸命に立ち上がろうとするとそこにはバットを持った4番打者の香理奈が構えていた。
バキィィィィィ、
香理奈がフルスイングすると栄子の側頭部を撃ち抜いた。
力無く倒れる栄子。
はるみは紀華に捕まえられてリングに入れない。
香理奈はフォールに入る。
『ワン、ツー、スリー!カーンカーンカーン』
栄子は意識を飛ばして返せなかった。文字どおり4番の一振りで勝負が決まった。
歓喜するブルードラゴンズの女優はリングに雪崩れ込んで来て香理奈と紀華を祝福している。
『勝者:香理奈&藤原紀華!よってランジェリーベースボール第10シーズンの優勝は神戸ブルードラゴンズ!』
大歓声を上げるブルードラゴンズのファン。
リング内では胴上げが行われているのを後一歩届かなかったイエロージュエリーズは悔しそうにリングの下から睨み付けている。
胴上げが一段落したところで場内アナウンスにより個人タイトルが発表された。
首位打者:能世あんな
ホームラン王:香理奈
打点王:左藤江梨子
盗塁王:恵
最優秀防御率:藤原紀華
最多勝:吹石和恵
奪三振王:藤原紀華
セーブ王:左藤江梨子
MVP:藤原紀華
《過去受賞者》
首位打者:香理奈4回 田中麗菜3回 藤原紀華2回 能世あんな2回
ホームラン王:香理奈8回 左藤江梨子2回 藤原紀華1回
打点王:香理奈6回 藤原紀華3回 左藤江梨子1回
盗塁王:田中麗菜2回 恵1回
最優秀防御率:藤原紀華4回
最多勝:藤原紀華7回 吹石和恵1回
奪三振王:藤原紀華6回
セーブ王:香理奈2回 左藤江梨子2回
MVP:香理奈7回 藤原紀華2回 左藤江梨子1回
個人タイトルが讃えられるとシャンパンファイトが行われる運びとなった。
美女たちが酒を乱れ飲む宴は何時間も続いた。
特に香理奈は日米を股にかけて活躍しており、ニューヨークブルースターズと神戸ブルードラゴンズでプレイしている。
アメリカのリーグ戦は春、夏、秋の年3シーズン制なのに対して、日本の日程はゆっくりとシーズン消化していくのも特徴的だ。
香理奈は前回の女優因縁マッチその6 ランジェリーベースボールから4年が経ちアメリカでは更に12シーズンのキャリアを積み、前の3シーズンと通算で優勝15回、MVP12回、ホームラン王13回打点王10回首位打者5回セーブ王2回と順風満帆のキャリアを築いている。
それに対して日本では厳しさ増す競争に敗れて3年前は3位と後退。3年前優勝の横浜イエロージュエリーズはグラマーな体型の重量打線でランジェリーベースボール界を席巻して見せた。
しかし、一昨年は巻き返すを期す神戸ブルードラゴンズは藤原紀華の主導でイエロージュエリーズの4番打者・左藤江梨子を引き抜いた。納見佳代が抜け紀華自身の衰えでパワーダウンしていた打線に活気をもたらした。
1,1B 能勢あんな #8
2,SS 能勢えれな #6
3,CF 田中麗菜 #9
4,RF 香理奈 #1
5,LF 左藤江梨子 #4
7,P 藤原紀華 #3
2番手投手も務める江梨子の加入は絶大で強さを取り戻したブルードラゴンズは再びV奪還に成功して見せ、連覇を達成する。
しかし、これに納得してないのがイエロージュエリーズ。江梨子が抜けた穴を埋めようと吹石和恵を補強し、これが大当たりで迎えたランジェリーベースボール第10シーズンで再び勢いを取り戻す。
1,CF 恵 #8
3,1B 根元はるみ #5
4,C 大池栄子 #10
5,P 吹石和恵 #1
江梨子が起爆剤となった女王・ブルードラゴンズと和恵が大車輪の活躍で再びパワーを取り戻したイエロージュエリーズは圧倒的な強さで勝ち上がり、遂に全く同じ成績でシーズンを終えてしまう。
ランジェリーベースボールの主催者は両チーム優勝で手を打とうとするが、因縁深き両チームはそれを許さず、優勝決定戦をプロレスで行う事を要求する。
主催者は勿論喜んで了承し、こうしてランジェリーベースボールの優勝の行方は体をぶつけ合うプロレスで決する事となった。
試合形式は2VS2のタッグマッチのプロレスルールで、ランジェリーベースボールにちなんで1人1本バットの使用が認められる。
無論このバットの素材は弱く、簡単に折れてしまうため使いどころが重要だ。
両チームともレギュレーションを確認した上で選手起用を考えている。
ブルードラゴンズは4番打者の香理奈とエースで主将の藤原紀華の豪華タッグで試合に臨む。
一方のイエロージュエリーズは大池栄子と根元はるみの重量グラビアタッグで挑む。
《試合当日》
ランジェリーベースボール第10シーズンの行方を決する大一番とあって会場は超満員に膨れ上がっている。
両チームのファンは青色と黄色真っ二つに別れて陣取って声援を送っている。
『赤コーナー 166㎝91-59-87 大池栄子~&166㎝103‐ 60-88根元はるみ~』
栄子とはるみはチームカラーの黄色のスポーツビキニで豊満なバストを揺らして入場してきた。
『青コーナー 165㎝80-58-88 香理奈~&171㎝88-60-89 藤原紀華~』
ブルードラゴンズは香理奈と紀華の黄金タッグで勝負に出る。チームカラーの青色のスポーツビキニで堂々と登場してきた。
睨み合う両者。
指定されたバット以外に凶器を持っていないかレフリーは入念にチェックしている。
レフリーによるチェックが終わると両者はそれぞれコーナーに戻って先発をセコンドに入っているチームメイトと話し合っている。
両者、ブルードラゴンズは紀華、イエロージュエリーズは栄子の主将対決で始まるようだ。
『プレイボール』
試合が始まっても暫く動かずに睨み合う両者。
ようやく紀華が近づいて力比べを誘うと栄子も乗って力比べとなった。
豊満なボディーの栄子と脅威の紀華ボディーを誇る紀華がぶつかり合う。
大迫力の押し合いになるとリング中央で均衡して動かない。
動きの少ない試合だが、大型レスラー同士の力比べに場内は盛り上がっている。
大歓声に後押しされたのは栄子の方で、歯を食い縛って前に出ると紀華の背中をロープに押し込んだ。
ロープブレイクが宣告されるが、栄子は紀華のバストに張り手を打ち込んだ。
バシィ、
強烈な張り手を受けて栄子を睨み付けて怒る紀華。
紀華は走って栄子にタックルを仕掛けていくと栄子も受け止めて潰しにかかるが、紀華が押しきって栄子の背中をコーナーに叩きつけた。
栄子:うっ、
息む栄子。
紀華は離れ際に栄子の豊満なバストに張り手を叩き込んでいった。
バシィ、
これには栄子も怒って紀華の方へ向かっていく。
栄子:何すんのよ!
紀華:あんたこそ何よ!
両者共にヒートアップすると相手の顔を交互に打ち合う張り手合戦となった。
バシィ、バシィ、バシィ、バシィ、
豪快に相手の顔に張り手をぶちかまし合う両者。
紀華と栄子はすぐに頬を紅潮させている。
紀華:んあ、
栄子:うっ、
紀華も栄子も苦しそうだが、相手に弱味は見せまいと堪えている。
バシィィィ、
紀華の強烈な一撃が決まるとふらつく栄子。
栄子はふらつきながら倒れそうになるが、何とか踏ん張ると偶々自陣に近くいたので、セコンドに早くもバットを要求した。
熱くなった栄子はバットを握り締めると紀華に襲いかかる。
バキィィィ、
栄子がフルスイングすると見事に紀華の頭部にクリーンヒットした。バットは真っ二つに折れるも昏倒する紀華。
香理奈:紀華さん!
紀華が弱々しく倒れる姿に香理奈も驚きを隠せない。
栄子はブルードラゴンズ陣営を挑発するようにアピールすると仰向けにして踏みつけてフォールした。
『ワン、ツー、』
カウント2で返す紀華。
栄子はそれでも余裕たっぷりで、スリーパーをかけていく。
続けざまに頭部にダメージを受けて苦しい紀華はなんとかロープに辿り着いて逃れた。
栄子は紀華の髪の毛を掴んで起き上がらせるとリング中央に持ってきてバックドロップの体勢に入ったが、紀華は肘を栄子の頭に入れて逃れるとよろめきながら自陣に帰って香理奈とタッチを交わした。
交代した紀華はバタリと倒れ込むが、試合の権利を得た香理奈は勢いよく飛び出して栄子に挨拶代わりのドロップキックを打っていった。
倒れる栄子。香理奈は栄子が起き上がるのを待って狙いを定めると栄子の顔面にトラースキックを打っていった。
バシィ、
強烈なキックに思わず顔を抑える栄子。
香理奈は栄子を捕まえてブレーンバスターの体勢に入るが、体重差から栄子が踏ん張るとなかなか持ち上げれない。
バターン、
逆に息を吹き返した栄子がブレーンバスターで香理奈を投げていった。
パワーを見せ付ける栄子。
栄子は香理奈を起き上がらせるとパワーボムの体勢に入るが、香理奈が踏ん張ると今度は香理奈が栄子を返していった。
背中から倒れた栄子に香理奈は助走をつけるとスライディングキックで栄子の顔面を蹴っていった。
バキィ、
クリーンヒットして栄子は額をパックリと割ってしまった。流血した栄子は顔を蹴られて激怒している。
栄子:顔を蹴るんじゃないわよ!
栄子は怒りをぶちまける様に香理奈に組み付いていった。
体重差から香理奈を倒していく栄子。
香理奈は下から栄子の腕を取ろうとしていくが、栄子は上手く覆い被さってマウントポジションを奪って香理奈を制圧していく。
流血しながら鬼の形相になる栄子は上から香理奈の頬を張っていく。
バシィ、バシィ、
香理奈は必死に逃れようとするが、栄子がコントロールしていて逃げれない。栄子の強力な張り手に頬を紅潮させて時折血飛沫を上げる香理奈。
香理奈が栄子から逃れた時にはもうふらふらになっている。
栄子は香理奈を自陣のコーナーに仰向けにして持ってくるとロープを掴みながら香理奈のボディーに飛び乗った。
香理奈:う゛っ、
顔を歪める香理奈だが、なかなか出番が回ってこないはるみがしびれを切らして出てくると、栄子の上にのし掛かった。
香理奈:う゛う゛ぅ~~、
合計100kgは優に超えるであろう栄子とはるみに乗られて悶絶する香理奈。
しかし、試合の権利がない栄子のスタンプは反則とレフリーは反則カウントを取るとはるみと栄子は香理奈から離れた。
ようやく出番が回ってきたはるみは香理奈をリング中央に持ってくるとDDTで頭から叩きつけた。
もう充分に弱っているからとフォールに入るはるみ。
『ワン、ツー、』
香理奈が危険な状態だからとカットに入る紀華。カウント2で免れる香理奈だが、紀華は栄子に場外に出されてしまった。
はるみは今がチャンスとエビ固めをかけていった。
はるみの体重がのし掛かり苦しい香理奈。
紀華が場外に出されているため救援が望めない香理奈は自力で逃れるしかないが、重量級のはるみに乗られて動けない。
はるみ:ギブアップしなさいよ、苦しいんでしょ。
レフリー:香理奈、ギブアップ?
香理奈:ノー、ノー、
耐える香理奈はなんとかロープに辿り着いたが、肩で息をしておりかなり苦しそうだ。
場外でやりあっていた紀華と栄子も一旦技が解けたので、コーナーに戻った。
先に起き上がったはるみは香理奈の髪の毛を掴んで起き上がらせるとロープに振って返ってきたところをショルダーアタックで倒そうとするが、逆に香理奈がドロップキックではるみを倒していった。
香理奈は転がりながらコーナーに戻って紀華とタッチした。
リングに入った紀華は流れを変えようと落ち着いてはるみの様子を見ている。
はるみは紀華にタックルにいくが、紀華は上から押し潰すとグランドに持っていってはるみの腕をとっていく。
はるみもこれはまずいと逃れようとするが、紀華がガッチリと腕を極めたのが先だった。
はるみ:あっ、、いたい、
痛がるはるみにうっすらと笑みを浮かべる紀華。
はるみはロープに逃れるも紀華は既に立ち上がって次の攻撃を仕掛けようとしている。
はるみが立ち上がった時には紀華は助走をつけるとドロップキックを打っていった。
バタン、
再び倒されるはるみ。
紀華ははるみの髪の毛を掴んで起き上がらせるとブレーンバスターの体勢に入った。重量級のはるみだが、紀華はリフトアップすると背中から叩きつけた。
バターン、
フォールに入る紀華。
『ワン、ツー、』
カウント2で返すはるみだが、息が上がってきて苦しそうだ。
紀華ははるみをうつ伏せにするとキャメルクラッチをかけていった。呼吸がしずらくなって更に苦しくなるはるみ。
栄子は助けに入ろうとするが、香理奈が割って入ると栄子を場外に落としていった。
リングの中では徐々に動きが少なくなってきているはるみ。
紀華:ギブアップしなさいよ?
はるみ:いやよ!
紀華はギブアップがとれないからと一旦技を解いてマン〇リ返しの体勢に入った。
紀華:バット!
紀華がバットを要求すると何をされるか解ったはるみは必死に逃れようと抵抗するが、あっさりとパンツを脱がされるとバットを穴に突き刺されてしまった。
はるみ:ギャァァァァァァァァ~~~~~、
場内にはるみの悲鳴が響き渡る。
バストと同様にビックサイズのはるみの穴に嵌まったバット。
悶絶するはるみだが、紀華は情け容赦なくバットを押し込んでいく。
はるみ:あああああぁぁぁ~、子供が産めなくなっちゃうー
泣き叫ぶはるみ。
紀華の残酷な責めにブルードラゴンズのファンからは大歓声が、イエロージュエリーズのファンからは大ブーイングが浴びせられる。
紀華ははるみの穴にバットが刺さっていてフォールが出来ないからと敢えてはるみを相手のコーナーに向かわせて交代を促した。
はるみからタッチされた栄子は憤怒の表情でリングに出てきた。
栄子:コラァー、紀華!あんただけは絶対に許さないんだからね。
尚もバットを穴から抜くのに苦労しているはるみの仇を討とうと栄子は気合いを入れている。
栄子は助走をつけて体当たりを紀華にぶちかまして倒していった。
栄子:いくぞ、オラー!
絶叫する紀華に熱い声援を送るイエロージュエリーズのファン。
栄子はコーナーによじ登ると拳を上げてアピールするとボディープレスを放った。
ボシュ、
しかし、ここは紀華の膝が待っていた。
紀華の膝がボディーに突き刺さって悶絶する栄子。
紀華は栄子が起き上がりそうになるのを見計らってロープに走って反動をつけて栄子に攻撃しようとするが、ロープに走って反動をつける所で、ようやく穴からバットを抜いたはるみがその紀華のバットで紀華の背中を叩いていった。
バキィィ、
紀華:んあぁっ、
鈍い音がすると膝から崩れ落ちる紀華。いきなりの打撃に紀華も不意を突かれてダメージが大きいようだ。バットは折れたものの紀華に大ダメージを与える事に成功したはるみ。
起き上がった栄子は紀華をリフトアップすると自陣のコーナーに逆さ吊りにしていった。
はるみは今度は自分のバットを突き上げてアピールすると無防備になった紀華の穴に突き刺した。
ズブッ、
紀華:うっ、
息む紀華だが、顔を歪めながらも耐えている。
栄子:強情な女ね。
紀華:ふん、私がこの程度で女々しく泣き叫ぶと思った。
プライドを見せる紀華。反対側のコーナーでは香理奈が反則をアピールしているが、レフリーに遮られている。
はるみ:それならこれはどうかしら?
はるみはコーナーによじ登ると紀華の穴を突き刺したバットの上にのし掛かっていく。
紀華:ギャァァァァァァァァァァァァ~~~~~~
今度は女々しく絶叫する紀華。
はるみ:さっきの仕返しよ、ざまあ見なさい。
栄子:江梨子を盗られたんだからこの位は当然よ。
紀華を激しく責め立てる栄子とはるみ。紀華は懸命に歯を食い縛っているが、大粒の汗を滴らせて失神しかかっている。
ここでレフリーがようやく2人かかりの攻撃は反則だとカウントをとると紀華は解放された。
マットに弱々しく崩れ落ちる紀華。
栄子はさっきされたのと同じように紀華を相手陣に返した。
香理奈はタッチを交わすと勢いよくリングに入ってきた。
栄子は指で香理奈を挑発するかの様に手招きすると香理奈が栄子に組み付いていった。
体格的には優位な栄子だが、香理奈の勢いに押されてロープ際に押し込まれてしまう。
レフリーが香理奈に離れる様に指示をだすが、香理奈は離れ際に栄子のバストに水平チョップを打っていった。
バシィィ、
強烈な水平チョップに栄子の目の色が変わる。
既に臨戦体勢の香理奈と険悪な雰囲気になっている。リング中央で睨み合う両者。
栄子が先に香理奈の頬を張っていく。
バシィ、
すると香理奈も応戦していく。
バシィ、
張り手合戦の開始を告げる火蓋が切って落とされた。香理奈と栄子は交互に互いの頬を張っていく。
バシィ、バシィ、バシィ、バシィ、バシィ、バシィ、
時に血飛沫を上げる両者だが、構わずに張り手を打ち込んでいく。
バシィ、バシィ、バシィ、バシィ、
香理奈:んんっ~、
栄子の重い張り手がやや勝っている様で、思わず香理奈が悲鳴を上げている。
バキィィ、
劣勢になった香理奈は逆転の1発とばかりに速いハイキックを栄子の側頭部にクリーンヒットさせた。
不意に強打を受けた栄子はふらついている。
香理奈は狙いを定めるともう一発ハイキックを打っていった。
バキィィ、、、バタン、
力無く倒れる栄子。
香理奈はフォールに入る。
『ワン、ツー、』
カウント2ではるみがカットに入ると紀華も出てきてはるみを場外に落としていった。
紀華がはるみを追って場外に降りるとはるみと紀華は場外戦になっていく。
リング内では香理奈が栄子を起き上がらせるとブレーンバスターの体勢に入った。
先程は投げれなかった香理奈だが、今度は綺麗にリフトアップすると背中から栄子を叩きつけた。
バターーン、
威力十分のブレーンバスターに仰向けに倒れる栄子。
香理奈はコーナーによじ登ると観客にアピールしている。
バターン、
ボディープレスでそのままフォールに入る香理奈。はるみは紀華に抑えられてカットに入れない。
『ワン、ツー、スリ』
ギリギリの所で肩を上げる栄子。
決まったかと思われたが、栄子も意地を見せる。
しかし、劣勢の栄子には更に厳しい事にはるみを場外の鉄柵にぶつけて紀華がリングに入ってきた。
香理奈は栄子を起き上がらせるとコーナーに据え付けてドロップキックを打っていった。
バシィ、
続けて紀華も栄子にドロップキックを打つと栄子は崩れ落ちた。
香理奈は栄子をリング中央に引き戻すとフロントレックロックをかけていく。
はるみがカットに入ろうとするが、紀華にブロックされて入れない。
リング中央で藻掻く栄子は立て続けに頭部へダメージを受けて苦しい状況に追い込まれていく。
栄子は体を左右に振って懸命に逃れようとすると香理奈の腕と首の間に隙間が出来て逃れる事に成功した。
栄子は目が虚ろになりながらも懸命に立ち上がろうとするとそこにはバットを持った4番打者の香理奈が構えていた。
バキィィィィィ、
香理奈がフルスイングすると栄子の側頭部を撃ち抜いた。
力無く倒れる栄子。
はるみは紀華に捕まえられてリングに入れない。
香理奈はフォールに入る。
『ワン、ツー、スリー!カーンカーンカーン』
栄子は意識を飛ばして返せなかった。文字どおり4番の一振りで勝負が決まった。
歓喜するブルードラゴンズの女優はリングに雪崩れ込んで来て香理奈と紀華を祝福している。
『勝者:香理奈&藤原紀華!よってランジェリーベースボール第10シーズンの優勝は神戸ブルードラゴンズ!』
大歓声を上げるブルードラゴンズのファン。
リング内では胴上げが行われているのを後一歩届かなかったイエロージュエリーズは悔しそうにリングの下から睨み付けている。
胴上げが一段落したところで場内アナウンスにより個人タイトルが発表された。
首位打者:能世あんな
ホームラン王:香理奈
打点王:左藤江梨子
盗塁王:恵
最優秀防御率:藤原紀華
最多勝:吹石和恵
奪三振王:藤原紀華
セーブ王:左藤江梨子
MVP:藤原紀華
《過去受賞者》
首位打者:香理奈4回 田中麗菜3回 藤原紀華2回 能世あんな2回
ホームラン王:香理奈8回 左藤江梨子2回 藤原紀華1回
打点王:香理奈6回 藤原紀華3回 左藤江梨子1回
盗塁王:田中麗菜2回 恵1回
最優秀防御率:藤原紀華4回
最多勝:藤原紀華7回 吹石和恵1回
奪三振王:藤原紀華6回
セーブ王:香理奈2回 左藤江梨子2回
MVP:香理奈7回 藤原紀華2回 左藤江梨子1回
個人タイトルが讃えられるとシャンパンファイトが行われる運びとなった。
美女たちが酒を乱れ飲む宴は何時間も続いた。