第3回アルティメットバトルトロフィーのタイトルを賭けた戦いが行われる。
対戦カードは米蔵涼子と青樹愛に決まっている。
元トップアスリートの愛は最近になってキックボクシングを習っており、凄味を増してきている。
その愛に対抗出来る女優は少ないが、主催者は強気な涼子を指名して試合を盛り上げようと図っている。
『赤コーナー 168cm 米蔵涼子~』
『青コーナー 173cm 青樹愛~』
檻の中に入った2頭の女豹。
互いに獲物を睨みつける様な目で相手を睨みつけている。
涼子は女優として地下リングでアスリートの好きにはさせないと相当気合いが入っている。
『カーン』
ゴングが鳴ると猛然と向かっていく涼子。
愛は突っ込んできた涼子を受け止めると取っ組み合いの様になっていく。
相手の力量を推し量る涼子と愛。
愛:可愛らしい体ですね。
涼子:うるさいわね、舐めんじゃないわよ!(何、この体!?筋肉の鎧で体が覆われている。)
強気に言い返す涼子に観客は盛り上がるが、内心は愛のアスリートボディーに恐怖を抱いている。
愛は自慢の肉体を活かして推していくと涼子の背中を鉄格子に押し付けていった。
パワーを見せつける愛。
涼子は腕力差に悔しがるが、愛は涼子のボディーに膝を打ち込んでいった。
ボシュ、
涼子:おうぅ、
ボディーを串刺しにされて悶絶する涼子は踞りながら崩れ落ちた。
愛は涼子の髪の毛を掴んで起き上がらせると顔面を鉄格子に叩きつけていく。
ガン、
額を強打させられる涼子だが、愛は容赦なく何発も涼子の額を鉄格子に叩きつけていく。
ガン、ガン、ガン、
流血する涼子。愛のパワーに全く歯が立たない。
涼子:うわぁぁーーーーー、
愛:涼子さん、全然相手になってないですよ。
愛の挑発にも涼子は応える事すら出来ない。
愛は涼子の髪の毛を掴んだままリング中央に運ぶとボディースラムで涼子を背中から鉄板に叩きつけていった。
バン、
仰向けに大の字で倒れる涼子。
愛はマウントポジションを取ろうとするが、涼子が下から愛の股間を蹴り上げた。
ガン、
愛:うぅ、
アスリートの愛といえども鍛えられない所への一撃に踞る愛。
涼子はその隙に立ち上がると愛の顔面に喧嘩キックを浴びせていった。
バキ、
顔を蹴られてうつ伏せに倒れる愛。
涼子は流血しながらもバックマウントを奪うと愛の後頭部に拳を振り落としていく。
バキ、バキ、バキ、
愛は殴られながらも下から体を揺らして抵抗すると涼子は逃すまいと愛の首に腕をかけてスリーパーで締めていく。
勝負を決めようと必死になる涼子。
愛は涼子のスリーパーに表情を歪めるが、肘打ちで抵抗すると遂に涼子の攻撃から逃れた。
涼子:ハアハアハアハア
愛:ハアハアハアハア
呼吸が荒くなって間をとる涼子と愛。
先に動いたのは愛だった。
愛:よくもやってくれたわね。
愛は股間を蹴られた事を根に持っている様で、怒りの形相で涼子に向かっていく。
涼子もファイティングポーズを取ると真っ向からの打撃戦になっていく。
バキ、バキ、バキ、バキ、バキ、
拳を交える両者だが、キックボクシングを習っている愛が手数でも威力でも圧倒している。
バキ、バキィ、
優位に進める愛は次第に流血している涼子の顔面にターゲットを絞っていくと涼子はガードを固めるが、愛の打撃の威力に押されてカウンターのパンチすらも出せない。
バキィィ、
愛が長い脚を華麗に振り上げると涼子の側頭部にハイキックをクリーンヒットさせていった。
力なくうつ伏せに倒れる涼子。
愛は涼子の背中に馬乗りになって後頭部を殴りつけていく。
バキィ、バキィ、バキィ、
鈍い音が鳴り響くと涼子の次第に動かなくなっていき、額からの流血で鉄板が血に染まっていく。
『カーンカーンカーン』
ここで危険すぎると判断してゴングが鳴らされた。
『勝者:青樹愛』
愛は勝利は当然とばかりに余裕の表情で手を上げて観客の声援に応えている。
一方、グッタリと倒れて動かない涼子はドクターに流血を止めて貰っている。
涼子の意識がまだはっきりしないから待つように指示する黒服だが、愛は黒服の静止を振り切って涼子を仰向けにして涼子の顔にペットボトルの水をかけて無理矢理起こしていく。
愛:アスリートの厳しさを教えて上げるわ、女優さん。私の指導で腹筋のトレーニングをしましょう。
愛は涼子の足を組ませると腹筋をさせていくが、涼子は中々体を起こせない。
涼子:あぁ~、ハアハアハアハア、
愛:何、この腹筋は?こんなので私に勝とうとしてたの。
愛は涼子の腹筋を小突きながら自らの腹筋をアピールしている。
涼子は愛に邪魔されて体を持ち上げれない。
愛:全然ダメね、終わりにして上げるわ。もっと練習しなさい。
愛はそう言うと立ち上がって涼子の腹筋にスタンプを落としていった。
ボシュュュ~~、
涼子:あうぅぅぅぅ~~~~、
愛の足の裏が涼子の腹筋にめり込むと悶絶しながら失神してしまった。
愛は圧倒的な強さを見せつけて悠々と檻から去っていった。
一方の涼子はダメージが大きいからと檻の中で全裸のまま応急処置が行われている。