レジェンド勢揃いとなった第14回Kー1ビューティーマックスのオープニングゲームは通算勝利数1位の香理奈と8位の瀧澤沙織となった。
圧倒的な勝利数と勝率を誇る香理奈は優勝候補筆頭で本人もその自覚は十分だが、対戦相手の瀧澤沙織も今大会最長身。一筋縄でいく相手では無さそうだ。
『赤コーナー 176cm 80-58-84 瀧澤沙織~』
沙織は白のパンツに白のグローブを装着して登場してきた。
長身の沙織はシックスパックに割れた腹筋を見せつけパワーをアピールしている。
『青コーナー 165cm 80-58-88 香理奈~』
香理奈は青のパンツに青のグローブを着けて出てきた。
貫禄のモデル歩きを披露してリングに入ると観客は歓声を上げている。
『カーン』
グローブを合わせてから試合が始まった。
ファイティングポーズをとりながらリングを旋回する沙織と香理奈。
時折、香理奈がローキックを打ちながら間合いを測っているのに対して、沙織はじっと構えて相手の様子を伺っている。
バシィ、
先制したのは香理奈の方で右ストレートが沙織の頬にヒットさせた。
顔を殴られてふらつく沙織。
すると香理奈は続けて沙織の顔面にもう1発パンチを打っていくが、沙織は読んでいてガードして防ぐとカウンターのパンチを香理奈の顔面に打ち返していった。
バキッ、
後退する香理奈。
沙織は続けてミドルキックを打っていった。
バシィ、
香理奈は長身の沙織が繰り出すミドルキックを食らって動きが止まっている。
沙織は更に膝蹴りで香理奈のボディを狙っていくが、香理奈はガードが間に合って防いでいる。
そのまま抱き着くとクリンチして難を逃れる香理奈。
レフリーの指示で一旦離された両者だが、すぐに試合が再開された。
『ファイト』
ファイティングポーズをとりながら距離を詰める沙織と香理奈。
沙織がパンチを打っていくが、香理奈は避けるとカウンターのミドルキックを沙織のボディにヒットさせた。
バシィ、
筋肉美脚と称される香理奈から繰り出されたミドルキックを喰らった沙織は踞りかけている。
香理奈は距離を詰めて顔面にパンチを打っていくと沙織も体勢を立て直してパンチを打ち返してきた。
バシ、バキ、
互いに顔を1発ずつ殴り合って火が着いたのか殴り合いになっていく。
バシ、バキィ、バシィ、バキ、
美女同士の真正面からの殴り合いに盛り上がる場内。
両者共に顔を殴られて頬を紅潮させている。
バシィィ、
沙織:ううぅぅ、
香理奈のアッパー気味のパンチが沙織の顎を突き上げると沙織は呻き声を上げている。
激しい動きをしている香理奈と沙織は既に汗をびっしょりとかいている。
香理奈は動きが止まった沙織の両肩を掴むとボディに膝蹴りを打ち込んでいった。
沙織:うげぇぇ~~、
シックスパックの腹筋を持つ沙織といえども香理奈の膝蹴りをまともに食らって腹筋を突き破られるとマウスピースを吐き出して悶絶している。
香理奈は後退する沙織を追いかけると顔にパンチを連打してラッシュをかけていく。
沙織はガードを固めてからカウンターの機会を狙っているが、香理奈に隙は無く、コーナーを背にしてただ殴られるだけになっていく。
バシ、バキッ、バシィ、
次々と香理奈の強烈なパンチが決まると沙織はガードが下がって口も空いてきている。
しかし、それでも沙織は粘って中々倒れない。
すると香理奈はステップバックして一旦距離をとると筋肉美脚を伸縮させてパワーを溜めてから喧嘩キックを浴びせていった。
ボシュュ~~、
沙織:おええぇぇぇ~~、
逃げ場が無いところで一撃をまともに喰らった沙織はリングに崩れ落ちた。
香理奈は手応えがあったのか早くもガッツポーズをして観客にアピールしている。
『カーンカーンカーン』
カウント10を数えられても立ち上がる気配は無く、ゴングが鳴らされた。
『勝者:香理奈』
ランキング1位として出場する大会で初戦敗退は許されない状況だっただけに香理奈は勝利して胸を撫で下ろしている。
敗れた沙織は良い時間帯もあったのだが、香理奈の攻撃力に屈した形となってしまった。
沙織は悔しそうな表情を浮かべながらも立ち上がって歩いてリングを後にした。